#先輩PMに質問だ「マイルールは何ですか? Vol.1」

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こんにちは、PMノートのマツバラです。
早速ですが、PMノートで新企画「#先輩PMに質問だ」を始めます!

PMノートで繋がりのある総勢30名以上の先輩PM(PMノートでインタビューさせていただいたPM、PMソウダンに参画いただいているPMの皆さん)に、皆さんからお寄せいただいた質問を投げかけて、その回答をお届けしていきます。

ということで、先輩PMに回答して欲しい質問は、次のいずれかの方法でご連絡ください!

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・twitterで を付けて投稿

さて、今回のテーマは、「マイルールは何ですか? Vol.1」です!

キャディ、タイムツリー、LayerX、NTT東日本、エスティ、Quriosity、外資系IT企業、フリーランスで働く先輩PM(プロダクトマネージャー)+ChatGPTの回答をご紹介します。

まずはインタビューでお伺いした質問から、複数回に分けてお届けしていきますので、お楽しみくださいー。

それでは先輩PMたちのご回答を紹介していきましょう!

キャディ株式会社 飯沼 亜紀さん

自分に対してダサいと思うことをしないようにしています。

例えば、プロダクト開発において、「MVP(Minimum Viable Product、顧客に価値を提供できる最小限のプロダクト)は何だろう?」というのはPMにとって悩ましいテーマだと思いますが、私は絶対にMVPを大切にしたいと思っています。
Minimum(最小限)は守りやすいのですが、本当にそれがViable(価値を提供できる)なのかというところが難しいですよね。
これまでの経験で、みんなMVPと言うと、Minimum(最小限)な部分にばかりフォーカスしてしまい、例えば、『お客様にこういう不便を強いる』といったような結果的にViable(価値を提供できる)じゃないものが提供されていたりします。
やはりプロダクトとして、ビジョンがちゃんとあって、越えちゃいけない一線があると思いますし、それを絶対守りたいと思っています。
これは、プロダクト開発に限らず、プライベートでも意識していることで、『この姿、子供に見せられるか』みたいなことに近いと思います。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-33/

株式会社タイムツリー 吉本 安寿さん

「答えは現場にしかない」という意識を大切にしています。

データ分析をやっていると何にでもインサイトや答えがだせそうと思いがちなのですが、分析をしても答えが見つからないということは結構よくあります。そういう時にユーザーインタビューや、利用者の生活シーンを捉えてプロダクトの登場シーンを考えていくということを、当事者になりきって確かめる取り組みをしないと、結局答えが見つかりません。

以前、福岡で電車広告を出したことがあったのですが、当時、メインターゲットとしていた女性に対して、どこに広告を出した方がいいかを検討するため、福岡まで行ったことがあります。そこで気づいたのは、女性は男性よりも背が低いため、電車の上の方ではなく、ステッカー広告(電車のドアに掲載される比較的サイズが小さめなステッカータイプの広告)の方が女性の目線に合わせやすい、ということでした。なので、利用者の目線で考えるということは、PMとしても重要だと感じています。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-29/

株式会社LayerX 稲田 宙人さん

大切にしているマイルールは、次の3点です。

  1. 描いた戦略を閉じ切ること
  2. 精度の高い仮説を立てて、素早くリリースしてブラッシュアップしていくこと
  3. 課題の賞味期限を意識すること

まず1点目について、プロダクトとして大きな戦略や目標を描くケースはあると思うのですが、それが現状からどのようなステップを踏んで具体的に成長させていくのか、実際それを実現できるオペレーション体制があるのか等、実現可能性の部分がセットになっていないと意味がないと思っています。
絵に描いた餅で終わらせないように、着実にステップを踏んで成長できるような形で描いて、戦略を閉じ切ることをめちゃくちゃ意識しています。

2点目が、描いた戦略を閉じるためにも、試行の回数を上げていかなきゃいけないと思っています。
闇雲にやってもしょうがないので、ちゃんと精度が高い筋を立てた上で、仮説検証を行って改善サイクルを回してブラッシュアップしていくことが大事です。
その上で、仮説が間違っていたのであれば捉え直さなきゃいけないので、素早くリリースすることがやはり大事になってきます。
そのため、細かい部分にこだわりすぎてもしょうがないなと思っていて、まずはMVP(Minimum Viable Product、実用最小限の製品)としてちゃんと価値が検証できるものを作って、段階的に開発していくことを意識しています。

3点目の課題の賞味期限について、私が担当しているのは新しい市場における新しいプロダクトなので、なかなか正攻法がなく、どういう風に伸ばしたら成功するのかみたいな事例が海外にも日本にもなく、自分で探さなきゃいけない状況です。
そのため、PDCAのPの部分に時間をかけすぎてもしょうがない、いかにDCAを素早く回すかが重要になってくると思っています。
そこが課題の賞味期限に関係していると考えており、Pに時間をかけすぎていると、気づいたらその課題自体が無くなってしまっているとか、全然ズレた物になってしまうといったことがあります。
だからこそ、やはりミクロ、マクロの両視点が大事です。例えば、ミクロ視点では顧客や競合の動向など、マクロ視点ではアプリやWebのプラットフォーマーの動き、法規制の動きをチェックして、課題の賞味期限がいつまで続くのかということを意識しています。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-25/

NTT東日本 下條 裕之さん

大きく4つあります。

1つ目は、最も大事にしていることなのですが、楽しく働くことです。
明日もみんなで仕事したくなるような雰囲気作りやモチベーション高く働けることを何よりも優先しています。
極端かもしれませんが、チームで雑談を2時間してもいい、と思っています。

2つ目は、役割に固執した縦割りの仕事の進め方をしないことです。
経験則から良いプロダクトには繋がらないことを実感しているので、お互いの領域に対して意見し合うことなど、縦割りではなく横に染み出して繋がり合って仕事をすることを大事にしています。

3つ目は、一度決めたことであっても間違っている、もしくは世の中的に違うと気付いた時点で原点に立ち戻ることです。
「決めたことなのだからこのまま行こう」という声もあったりするのですが、今までかけたコストや時間がムダになったとしても、本当にお客様や自分が欲しいと思えるものでないと意味がないと私は考えています。

4つ目は、自分の作っているプロダクトが最高であると信じて疑わないことです。
前述の通り、自分が欲しくないものを作ってもしょうがないという考えでプロダクト開発に取り組んでおり、自分たちが作っているプロダクトのことを純粋に好きだと思えていることが大事だと思っています。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-21/

フリーランス Soya Tanakaさん

ミッションのパートでお話した短期的な売上よりもUXを大事にするということにも関連しますが、次の5つを大事にしています。

  1. いいプロダクトをつくる(中身が無いのにマーケティングだけうまくやるはNG)
  2. テクノロジードリブン(技術でレバレッジがかかるところでやっていく)
  3. そもそもなぜやるのか(本質)を突き詰めた上でやる
  4. 自分の心に正直になる(人の意見を聞きすぎて自分を押し殺すならやる意味がない)
  5. 透明性(メンバーがクリエイティブに動けるように必要な情報開示がされている状態)

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-17/

株式会社エスティ 中村 優文さん

『即レス』を徹底しています。
背景としては、チームメンバーは業務委託で関わってくれていて日中は作業できない方が多いので、僕が夜の返信を怠ると作業が遅れてしまうことになります。
1年間PdMをやってきて、ビジネスだろうが開発だろうが何事に置いてもコミュニケーションが最も重要であると感じています。
「これ申し訳ないから聞けないな」といったことや「大した問題じゃなかったのに放置しちゃった」といったことでことで大きな問題に発展することを今まで経験したり聞いたりしていたため、そういったことが無いようにコミュニケーションを円滑にすることを行動指針として置いています。

また、『怒らない』ということも意識しています。
前も聞かれたなと思うことがあった時に「前も言ったよね」とか「ここに書いてあるよ」と言ってしまうのではなく、「丁寧に回答する」ようにしています。
「前も言ったよね」という返答してしまうと、それがネックになってこの人に聞きにくくなってしまうので、もったいないと思います。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-13/

株式会社Quriosity 岡 昌樹さん

1.プロジェクト名はキャッチーに!
気づいたらマイルールになっていた部分ではありますが、プロジェクト名をちゃんと付けるようにしています。
現在コンサルティングなどを行う中で感じたり、過去も含めてですが、世の中には「リニューアルプロジェクト」というプロジェクトが多すぎると思います。リニューアルは目的でもゴールでも何でもないので、その目的やゴールを明確すべきだと思うのです。UIUX改善プロジェクトも同様です。
そういう背景もあり、プロジェクトにキャッチーな名前を付けることを意識的に行なっています。
プロジェクトは期間も長いことが多いので、絶対的に立ち返る場所が必要です。途中で絶対に迷いますし、このプロジェクトの目的は何だったのかと思うことも多々あります。
その時に、自分たちが目指しているユーザー体験はこれだ、このプロジェクトのゴールはこれだ、と話をしなければいけないので、キャッチーなプロジェクト名にすることでメンバーが自然とそれをやってくれるのです。

2.数値を可視化して、デプロイ数を上げる
プロダクトマネジメントにおいてどこにフォーカスするかは重要だと考えていて、KPIマネジメントにおいて大切にしていることがあります。
グロースをしていくとCTRやCVRなど複利になりそうな部分に目がいくのですが、いつの間にかあまり複利にならない1%に取りつかれてしまい、ABテストを繰り返していたら最初のデザインに戻した方がよくなってしまうということがあります。
KPIマネジメントツリーを書く時には、コントローラブルなKPIの中で10倍にできるKPIは無いだろうかと探します。頑張れば絶対できるKPIがあると思います。
例えば速度もそうですし、変な話ですがデプロイ数などでもいいです。デプロイ数は絶対的に頑張れば上がります。ストレッチして頑張れば絶対にできるKPIにフォーカスして、徹底的に泥臭くやっていくことが大事です。やり切ることでチームとして達成感を得ることができるので、本質は外さないように気を付けながらよくやっています。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-9/

外資系IT企業 渡邉 侑さん

細かいものも含めると10個以上あるのですが…大きくは3点ありますね。

1.死んでもHands-On
とにかく自分が手を動かすことにことだわります。
周りの人が動きやすくするのがプロダクトマネージャーの仕事だとすると、そのための準備は超重要だと思っていますので。
準備のために自分がしっかり手をかけるようにしています。

2.Radical Transparency
「徹底した透明性」という意味です。
サンフランシスコの「EVERLANE」というアパレルブランドがあるのですが、服の製造工程やデザイナー・パタンナー、輸送費、利益など、全ての価格構造を消費者に開示して価格を提示しているのです。
消費者からしたら納得感をもって買えますよね。
プロダクトやプロジェクトも同じような要素があって、全員が納得して動きやすい環境を作ることが大事だと思います。
その中で情報の透明性は重要です。
透明性を確保するために、私は必要なドキュメントは必ず共有して見られる状態にしますし、どのドキュメントがどこにあるのかがわかるようなディレクトリ構成にもこだわります。チャットに投げっぱなしの資料も必ず共有フォルダに残すようにしますね。
また、本当に機密性が高い情報以外は、基本的にオープンにします。
開発内部の資料も、隠す必要がないので共有フォルダに入れています。
その資料を見て役に立つかどうかは別として、オープンになっていることで全員の安心感につながると思います。

3.Fact Driven / Data Driven
ファクトやそれを形成するための正しいデータを大事にしています。
納得感のある意思決定のために、不可欠ですね。

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-5/

ミッションベース複業家 榎本 知史さん

僕自身の価値観やスタイルの話をしていきますと、大事にしている行動指針が3つほどあります。

1.自分が心からやりたい、共感するミッションしかやらない

2.本質を見失わないように(社会的な価値のあるものを追求する)
企業活動は社会的な文脈の上であると考えているので、ただ儲けたいとかそういうサービスであってはいけないと思います。
KPIを達成させないといけないのは、社会的価値の提供を継続するためだと考えているので、目先の数値を追いかけすぎないようにしています。
専門職プロダクトマネージャーとして、意識的にそこの防波堤として最低限のラインを守るようにしています。
だからこそ、ユーザーの課題やインサイトの本質を捉えたいと思っています。

3.プロ意識を持って、できない事は言わない
プロダクトマネージャーとして、一つ上手くいったから絶対に当たるということはないと思っていて、どうしても「運」の要素というのは出てきてしまうと思っております。「絶対プロダクトを成功させられます!」なんてできない約束はしないようにしています。逆に、「プロダクト成功請負人」って新規事業が必ず当たる人なので、そんなの嘘だな~とか思ってしまいます。自分にも相手にも正直に等身大で話すことにしています。
そうした考え方があるので企業から案件を受ける際にも、検証フェーズ、企画フェーズ、開発フェーズとフェーズ分けして仕事を引き受けることが多いです。課題が発見できたタイミング・ソリューションが見つけられたタイミング・プロトタイプを作成していくタイミングに分けて、プロダクトの成功確度をお約束していきます。
また、こうした進め方をすることでクライアントは見極め、「新規事業を必ず当てろ!」みたいな地雷クライアントを避けることもできます笑

インタビュー記事:https://pm-notes.com/pdm-voice-1/

ChatGPT

プロダクトマネージャーとして働く上での行動指針には、以下のようなものがあります。

1.ユーザーを理解する
プロダクトマネージャーは、ユーザーがどのような問題を抱えているかを理解する必要があります。ユーザーのニーズを理解し、それをプロダクトの開発や改善に反映させることが重要です。

2.データに基づく意思決定をする
プロダクトマネージャーは、データを収集し、分析することで、意思決定を行います。データに基づいた判断をすることで、正しい方向に進むことができます。

3.チームをまとめる
プロダクトマネージャーは、エンジニアやデザイナー、マーケティング担当者など、様々な職種の人たちをまとめる役割を持っています。チームメンバーのモチベーションを高く保ち、目標達成に向けて協力し合うことが大切です。

4.常に学び続ける
プロダクトマネージャーは、常に最新の技術やトレンドに精通し、新しい知識を習得する必要があります。業界の変化に敏感であり、自己啓発を続けることが求められます。

5.ビジネスを理解する
プロダクトマネージャーは、プロダクトの成功に必要なビジネススキルを持っていることが重要です。市場動向や競合状況などを把握し、ビジネス面からもプロダクトの開発や改善に取り組むことが求められます。

以上のような行動指針を持つことで、プロダクトマネージャーは、チームメンバーと協力し、ユーザーのニーズを満たす優れたプロダクトを開発することができます。

最後に

先輩PMのみなさんのマイルールはいかがでしたか?

1時間のオンライン相談で、詳しい話を聞くことができる先輩PMもいらっしゃいますので、ご興味ある方はPMソウダンものぞいてみてください!

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次回のテーマは、「マイルールは何ですか? Vol.2」です!
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