PMPを維持/更新する為には3年のCCR期間で60PDU必要

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PMPは取得後も大変?PDU稼ぎに奔走?

どうも、マツバラヤスユキ(@yaspontax)です。

PDUって何?PMP(プロジェクトマネジメントの国際資格)は資格取得後の維持・更新も大変なのでしょうか?

3年間のCCRサイクルにPDU稼ぎに奔走する前に、PMPの資格を取ったらまず読んでください。

PMP資格とは?という方は、先にこちらの記事をご覧ください。

PMP資格は取ったら終わりではない(更新が必要)

PMBOKガイドやPMP問題集を頑張って勉強し、35時間以上の公式プロジェクトマネジメント教育を受け、大金を払って受験したPMPですが、その後何もしなければPMP資格は失効してしまいます。

PMP資格の有効期限は3年間(CCRサイクル)であり、最低でも60PDU(Professional Development Units)を取得し、その報告が求められています。

CCR(Continuing Certification Requirements Program)サイクルと呼ばれており、継続的な資格認定のための仕組みであり、目的は以下の4つと言われています。

  • 資格保有者の職務能力の継続的な育成
  • 個々人の学習機会の促進、奨励、学習の意識づけ
  • 職務能力を向上させるアクティビティの実行、その記録の標準化、学習する目標を明確にしたしくみの提供
  • グローバル資格としての認識とPMIの資格の価値の維持

万が一、3年間のCCRサイクルの終了までに、PMP資格の更新ができなかった場合は、その後一年間の猶予期間(Suspension Period) があります。

猶予期間中は、PMPを名乗ることや、名刺に記載することができません。

一年間の猶予期間内に60PDCを獲得し、更新手続きを行なえば、PMP資格を復活させることができます。

猶予期間も過ぎてしまった場合、資格は失効となり、再度受験をして合格しなければ、PMPとなることはできません。



PDUとは

「PDU」(Professional Development Unit)とは、承認された学習やプロフェッショナルとしてのサービス・アクティビティを定量化する計測単位です。
1PDUは1時間に相当し、1時間を越えれば0.25単位で申請することができます。
つまり45分の受講では申請できないものの、1時間15分であれば、1.25PDUとして申請できると言うことです。
これは全てのアクティビティに適用される原則です。

2015年12月1日より変更になったCCRプログラムにおけるPDU取得ルール

以下の通りCCRプログラムが変更になっております。

注意事項 と お願い

 新CCRプログラムへの移行が開始され、2015年12月1日より PDU登録に使用するCCRSシステムが新システムに切り替わりました。


 新CCRプログラムでは PDU登録が タレントトライアングルに沿ったスキルエリアに対応すると同時に、PDUカテゴリーの分類が変更されています。

 2017年12月から適用される、タレントトライアングルに沿ったPDU獲得による認定資格更新が安定運用されるまでの間、事前の予告なく、CCRプログラムに関連する資料やCCRSシステムに更新や改善が適用されることが想定されます。

 当ページでご案内している内容とPMI本部で提供される資料やCCRシステムの画面や操作などが異なる場合は、PMI本部で提供されている最新の資料やCCRシステムのHELPを正式なものとして参照してください。

 よろしくお願い申し上げます。

参考:【重要】 2015年12月1日よりCCRプログラムが変更されました。|PMI® 試験・資格について|一般社団法人 PMI日本支部

2015 年 12 月から登録テンプレートが変更された新 CCR では、カテゴリー分けが

1. 教育 Education :最低35PDU

2. ギブバック Giving Back :最大25PDU

に整理され、1. 教育(Education)ではすべての種類で「タレントトライアングル」 で定義された 3 つのスキルエリア[①テクニカル、②リーダーシップ、③ストラテジー &ビジネスマネジメント]のどれかで PDU 登録を行うようになった。 従来のカテゴリーA~F という分類は無くなった。

PMI タレント・トライアングルに記載されたサブ・カテゴリー

「リーダーシップ」: 8PDU

「テクニカル・プロジェクトマネジメント」:8PDU

「ストラテジック&ビジネスマネジメント」:8PDU

は必須であり、残り11PDU はどのサブ・カテゴリーでも良いとされています。

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PDUはどうしたら獲得できるか

1. 教育

CCR 期間中最低 35PDU 必要 (60PDU で更新する資格)

1.1 Course or Training

支部主催イベントや登録研修機関(R.E.P.)主催の研修、トレーニングに参 加し受講証明書が得られた場合が一般的。 支部や R.E.P.が PMI にコース申請・登録済み e ラーニング、オンラインセ ミナーも該当する。日本にはまだ該当校はないが GAC 認定を受けた大学、 大学院での PM 教育コースも該当する。

1.2 Organization Meetings

支部や団体が企画運営するPM専門家向けのミーティングで学びや交流の機 会を提供するイベント。例としては、PMI イベントカレンダーや支部イベン トカレンダーを参照。日本支部では 1.1 で統一し提供していない。 このイベントは通常1~2PDU という制限がある。

1.3 Online or Digital Media

自分のペースで学ぶことができるオンラインまたは DVD などのメディアで 提供される。該当するキーワードはウェビナー、ビデオやオンラインで提供 されるデジタル・コースなど。タレントトライアングルに準拠しているトピ ックや資格者としての知識エリアに準拠していること。通常は登録研修機関 などが提供。

1.4 Read

各自の資格維持・向上に資する書籍のスタディー(自習) 対象は書籍、記事、白書、ブログなどで自分の資格維持・強化に関連する内 容であること。日本支部でいえば、ブックストア登録書籍や支部ホームペー ジ上の会員向け記事、公開記事などが該当。

1.5 Informal Learning

専門家として資する検討会などの研鑽機会。参加者との対話を通じた学びも含 まれる。例としては、メンタリング受講やランチなどを伴った研鑽会合など。

2. ギブバック

CCR 期間中最大 25PDU まで (60PDU で更新する資格)

2.1 Work as a Practitioner

資格者としてスキル、知識などを投入しプロジェクト実務を実践する場合。 資格者としての成長にこれらのコンピタンスを用いることが寄与する。 ただし、下記条件がある。 ・CCR 期間中に PMP、PgMP、PfMP、PMI-PBA は8PDU まで登録可能 同じく、PMI-ACP、PMI-RMP、PMI-SP は4PDU まで登録可能 ・資格者としての実務 PDU は CCR 期間中 1 度だけ登録可能 ・この PDU は次の CCR サイクルには引き継げない

2.2 Create Content

実践者や公開向けに新しい知識材料を作成する。 書籍の編集・構成、ブログ、投稿、ウェビナーや講演などで作成する 場合が該当する。

2.3 Give a Presentation

有資格者に資するトピックの講演。例えば、PMI 日本支部での講演イベント、 グローバル・カンファレンスや日本支部カンファレンスなど他も含め該当す る機会は多い。

2.4 Share Knowledge

各自の知識(経験、スキル含む)を他の者が学び成長できるよう共有する。 共有することは自身の専門能力、実践力を成長させ自身の有資格者としての 役割強化につながる。メンタリング、ティーチング、専門家としての自身の 知見を共有し、他の者の成長に寄与する。

2.5 Volunteer

所属組織外や利害関係のない組織へのボランティア活動

◆参考:12月1日以降の新CCR登録可能PDU種別のご紹介(PMI)

https://www.pmi-japan.org/pmp_license/pdf/20151217_NewCCRHandbookDigestJPN.pdf

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最後に

率直に言うと、PMPは受験までの道のりも険しかったが、

PMP資格の更新・維持も大変であると思います。

(とは言え、リーダーシップ等プロジェクトマネジメントに関する内容でなくとも読書した時間もPDUとして申請可能となりますので、定期的に何かしらの勉強をしていれば心配することはありません!)

しかし、あくまでも目的は、本文中にも記載しましたが、

    • 資格保有者の職務能力の継続的な育成
    • 個々人の学習機会の促進、奨励、学習の意識づけ
    • 職務能力を向上させるアクティビティの実行、その記録の標準化、学習する目標を明確にしたしくみの提供
  • グローバル資格としての認識とPMIの資格の価値の維持

であり、自己成長の機会と捉えて取り組むことが大事です!

(せっかく取得したのに、失効するのはもったいないし。)

のんびりと構えて気付いた時にはCCRサイクル終了間近となり、

60PDU獲得が目的となってしまうことだけは避けましょう。

しっかりと計画を立てて、自己成長や見識を広げつつPDUを獲得したいですね。

僕は、PDUを獲得する為にPMI日本支部の月例セミナーに参加しておりますが、

PMBOKガイドに記載のある内容のみならず(そっちの方が少ない)、

リーダーシップに特化した内容や国家プロジェクトの事例紹介、

心理学を活用したマネジメント手法の紹介など、とても勉強になります。