今回は、株式会社hacomonoでプロダクトマネージャーを務める塚本 尚さん(@nao_tsukamoto)に仕事内容やキャリア、マイルールなどを伺いました。
塚本さんは、新卒で株式会社Speeeに入社し、事業企画やマーケティング、メディア企画を経験。その後、開発ディレクターやプロダクトマネージャーとして新規事業の立ち上げを経験した後、hacomonoに入社されて現在に至ります。
今回は、塚本さんがhacomonoのプロダクトに魅力を感じた理由や、ウェルネス業界におけるバーティカルSaaSのプロダクトマネジメントに求められる要素の違いなどについて語っていただきました。BtoBプロダクトの中でもお客様にとっての位置付けが異なることによる業務範囲や要望の重みの違いについても、とても興味深く語ってくださっています。ぜひ最後までご覧ください。
目次
hacomonoのプロダクトマネージャーとしてフィットネス業界の業務効率化や付加価値の向上を目指す
── まずはご自身の仕事内容について教えてください。
塚本:hacomonoはフィットネス業界の企業向けに、会員管理や予約・決済の機能を提供するSaaSサービスを展開している会社です。私もその中でいくつかのドメインを担当しており、プロダクトマネージャーとして関わっています。
我々は「アフターデジタルを牽引するウェルネステック・カンパニーへ。」というビジョンを、ミッションは「ウェルネス産業を、新次元へ。」を掲げています。ジム・フィットネス・スクールなどのウェルネス業界に特化した店舗向けのSaaSプロダクト「hacomono」を提供し、業務効率化や付加価値の向上を目指しています。
── 塚本さんがご入社された際の開発組織やプロダクトはどのような状況だったのでしょうか?
塚本:私が株式会社hacomonoに入社したのは2022年の12月なのですが、その頃にはプロダクトも大きくなり開発組織も60名の組織になっていました。まさに拡大期という感じです。今までコアに入っていたゴルフスクールやヨガ・ピラティスといった業種の方々から、総合フィットネスクラブや公共機関といった新たな領域に踏み込んでいくフェーズにいました。それに伴いプロダクト内部は複雑になっていき、関わるお客様の業態によってプロダクトの使い方や求める機能が異なってくるため、そういった要望をうまく取り込みながら、プロダクトを成長させていかなければならない状況にありました。
── 利用業態が異なっていくことに伴い、プロダクトマネジメントにおいて意識することや注意点も変わってきたかと思います。hacomonoにおけるプロダクトマネージャーの役割について、現在と過去を踏まえて教えていただけますか?
塚本:hacomonoのプロダクトマネージャーの役割は、一般的に言われているプロダクトマネージャーの役割と大きく変わらないと思います。ただ、業態や使用方法が非常に多様だという点が大きな特徴です。これが、hacomonoのプロダクトマネージャーとしての面白さであり、他のプロダクトマネージャーと異なる動きが必要な点でもあると思います。具体的には、hacomonoは一次情報やファクトに基づいた顧客理解が重要となります。お客様と直接話したり、フィットネスクラブの店舗に足を運び、運用状況を観察・ヒアリングしたりすることが多くあります。その上で要件定義や仕様策定、プロダクトのデリバリーまで担当するような業務範囲になっています。
── ゴルフスクールやヨガ教室、ピラティスなど様々な業態がある中で、声を聞きに行く対象の選定やどのドメインに機能を提供していくかなど、戦略的な選定方法などについても教えていただけますか?
塚本:各ドメインのプロダクトマネージャーが担当営業やカスタマーサクセスのメンバーと話し合いながら選定します。初期段階で導入してもらえれば、プロダクトが汎用的に展開しやすくなるような業態や、その業界に対してスタンダードな運用を提案できるような影響力がある企業を選ぶことが多いですね。
── hacomonoのプロダクトマネジメントはどのように役割分担されているのか、複数のプロダクトマネージャーでどのようにプロダクトを管理されているのか教えてください。
塚本:前提として、hacomonoは単一のプロダクトとして展開しています。そのため、複数のプロダクトマネージャーが1つのプロダクトを担当し、役割を分担して見る形になっています。具体的には「事業ドメイン」と「プロダクトドメイン」に分けて担当しています。例えば、公共のフィットネス施設やキッズスクール、総合フィットネスクラブなど、事業ドメインごとに担当を割り振ることがあります。一方で「決済機能」や「予約システム」など、プロダクトのドメインで担当を分ける場合もあります。こうして、事業ドメインとプロダクトドメインの両方でプロダクト全体をメッシュ型で見ている体制です。
── 現在、プロダクトマネージャーは何名いらっしゃるのでしょうか?
塚本:現在は8名のプロダクトマネージャーがいて、先ほどお話した通りメッシュ型かつMECEに担当を持って動いている状況です。ただ、実際には切っても切り離せないドメインの関わりもあります。例えば、予約システムを担当していても事業ドメイン全体に関わる部分や、予約後に発生する決済や集客などの前後のプロセスもあります。そのため、完全に切り分けることは難しいですが、役割としては事業ドメインとプロダクトドメインで切り分けて役割分担を行っています。事業ドメインによってプロダクトマネージャーを分けることで、現場により深く入り込むことができると思っています。
hacomonoはバーティカルSaaSのプロダクトなので、業界の運用や業務に精通していないと進められない点が多くあるんです。プロダクトドメインカットだけでは業務の流れを正確に捉えられず、断片的な業務に見えてしまうこともあります。事業ドメインで担当することで業界全体の業務フローや運用の流れを理解し、それに基づいたプロダクト開発ができるようにしています。特に注力領域やコアなドメインについては、事業ドメインごとに担当をつけています。
── 一緒に事業を作っているステークホルダーや事業責任者、ビジネスディベロップメントの組織も事業ごとに分かれているのでしょうか?
塚本:そうですね。hacomonoではプロダクトオーナーのような形で、ビジネスディベロップメントや社長室などのビジネスサイドの人が各ドメインに関わっています。
テクノロジーを活用して、ウェルネス業界の業務や提供価値を変えていく
── hacomonoのプロダクトビジョンを教えていただけますでしょうか?
塚本: 会社全体のビジョン「アフターデジタルを牽引するウェルネステック・カンパニーへ。」をプロダクトでも実現できることを目指しているような状況ですね。全体的な指針としては、ウェルネス業界に特化したプロダクトを作り、業界に貢献するという形です。
── hacomonoのビジョンと塚本さんご自身のキャリアビジョンや価値観はどのように繋がっているのでしょうか?
塚本:もともと私は株式会社hacomonoに来る前には不動産業界に関わっていました。そこでテクノロジーがまだ浸透していない店舗や業界において、テクノロジーを活用することで業務効率化や付加価値の創造に貢献し、実際の業務が変わっていくような状況を経験をしてきました。hacomonoに入社する際、ウェルネス業界も同様に、効率化やエンドユーザーへの価値提供の余地が多く、テクノロジーを通じて大きなインパクトを残せると感じました。自分自身の価値観としても、テクノロジーを通して業界を発展させていくことの重要性を感じていたので、大きな共通点だと思っています。
また、私自身も運動を通じて自分や家族の健康を支えられてきた経験もあり、ウェルネス業界の発展に貢献することで恩返しできれば良いなと思っています。
プロダクト全体を見据えたプロセス改善とデータ分析を活用した戦略づくりに取り組む
── hacomonoに関して、塚本さんが現在向き合われている具体的な課題やそれに対する解決策があれば教えていただけますか?
塚本:直近では二つの大きなドメインに取り組んでいました。一つ目は、決済ドメインです。hacomonoのプロダクトにおける決済機能はあらゆる事業ドメインに対し、まだ多様な決済シーンに対応しきれていない部分が課題です。例えば、キッズスクール事業において月会費や店舗決済には対応できていますが、合宿や発表会など特別なイベント時の費用徴収が現金で行われることが多く、紙で管理している実態もあります。これに対してhacomonoでは事前のオンライン決済や当日のQRコード決済など、都度支払いができる仕組みを導入することで課題を解決しようとしています。
二つ目は、新規事業の立ち上げです。ただ、こちらはまだお話できないため社外向けの発表をお待ちいただければと思います。具体的な時期については今はまだ明言できないのですが、そんなに遠くない未来にリリースできる予定です。
不動産業界にて開発ディレクターやプロダクトマネジャーとして新規事業の立ち上げを経験
── これまでのキャリアについて教えてください。
塚本:私はhacomonoが2社目になります。新卒で入社したのは株式会社Speeeという会社で、そこでは事業企画やマーケティング、メディア企画を経験しました。その後、開発部門に移り開発ディレクターを経てプロダクトマネージャーとして働くようになりました。
Speeeは、主に不動産を売りたい方と不動産会社や建設会社をつなぐマッチングサービスを運営している会社でした。開発部門に入ってからは開発ディレクターやプロダクトマネージャーとして3つほどの事業立ち上げに関わり、新規事業の立ち上げから成長フェーズまでを経験してきました。
その後、より異なるドメインに挑戦したいと思い、自分のスキルが他の領域でどう活かせるかを模索して株式会社hacomonoに転職し、hacomonoのプロダクトマネージャーを務めています。
── hacomonoに入社された決め手は何だったのでしょうか?
塚本:前職では主に営業や集客が事業の成長の鍵となっており、広告やメディア運営が重要なレバーでした。しかし、今後プロダクトマネージャーとしてのキャリアを考えるうえでは、プロダクトを中心に既存の業界を変革することに挑戦したいと思ったんです。そのため、別の会社で新たな視点や経験を得たいと思い転職を考えました。
hacomonoはプロダクトドリブンでウェルネス業界全体を変革するというミッションやビジョンが明確だったことと、現場で一次情報をしっかりと収集し、運用している方々と直接話し合いながら泥臭くプロダクトを作り上げていく姿勢を魅力的に感じたため入社しました。
── 実際に入社されて、先ほどお話しいただいた内容とのギャップはありましたか?
塚本:会社の雰囲気に関するギャップはありませんでした。想像していた通り、みんな現場でしっかりと情報を収集し動いている姿勢があり、現場を変えたいという強い意志が見えました。
ただ、予想以上に業務は多岐にわたり複雑で難解な運用が残っていることに驚きました。入社前は、業務改善範囲といっても紙の運用が残っていたり、テクノロジーを毛嫌いしている人が多かったりする程度かなと思っていました。実際はもっと複雑で簡単にテクノロジーで解決しきれない運用もあるため、現行の運用が根強く残っているという背景も理解できました。そこが良い意味でのギャップであり、やりがいにもなっています。難しいからこそ我々が取り組むべき領域であることを強く実感していますし、解決することに大きな意義を感じています。
こういったギャップは、実際に入社してみないと分からなかったと思いますね。店舗のスタッフさんや責任者さんの思いや苦悩を直接聞き、プロダクトを駆使して何かしら解決する方法はないか模索していくことが引き続き大切だと思っています。普遍的に作れる業務フローではないため、仕組みだけでは解決しきれない物事が多いのは、バーティカルSaaSだからこその面白さなのではないかと思います。
スキル開発は実践が重要。プロダクトの先を見据えたうえで現場の要望や運用理解に取り組む
── 塚本さんのスキル開発についてお伺いできますか?
塚本:自分自身のスキルの強みとしては要件定義、ビジョン・ロードマップの策定、ステークホルダーのマネジメントなどがあると思っています。
まず、要件定義についてですがSaaSプロダクトにおいてはお客様の要望や業務運用、フローが多岐に渡ることを念頭に置いたうえで、プロダクトとしては業界全体で汎用的に活用できるように仕様策定することを意識しています。そのために要望やASISの業務運用をしっかり理解することが重要だと思っています。要件定義に関しては、記事や本を読むというよりは自分で要件や仕様をまとめていく中で自分なりのやり方やコツを身につけていったと思います。
ビジョン・ロードマップの策定について、プロダクトマネージャー自身がプロダクトのビジョンやロードマップを作るのかどうかは会社によって異なると思いますし、求められる範囲も異なると思います。ですが、プロダクトマネージャーとしてどんな役割であれ、自分で視座を上げて自分なりにビジョンやロードマップを策定し、責任者やプロダクトオーナーに当ててみるといったことを繰り返すことで、自然とプロダクトマネージャーとしての視野が広がっていくと思っています。hacomonoでも自分の関わっているドメインに関しては、少なくとも1〜3年先を見越したビジョンを言語化し、マネージャーと会話して作っていくような機会を持つようにしています。
ステークホルダーマネジメントについてですが、私は自ら商談や打ち合わせに出向き、直接顧客に機能の説明を行ったり、要望や課題をヒアリングしたりしています。これによって期待値と現実とのギャップを把握し、フィードバックを得てプロダクト開発に反映させています。ステークホルダーと積極的に関わることで、プロダクトマネージャーとしてのスキルを磨いてきました。
── 前職で担当されていた不動産領域の事業やサービスと、現在hacomonoで担当されているプロダクトを比較した際、顧客やステークホルダーとの関わり方にどのような違いがありますか?
塚本:前職の不動産領域では、BtoBtoCのマッチングプラットフォームを運営しており、主に不動産会社の集客支援が目的でした。そのため、hacomonoとはお客様にとってのプロダクトの位置付けが異なるため、期待値や要望の濃淡が大きく違うと実感しています。前職では集客支援についての「もっとこんな人を集客してほしい」といった要望はありましたが、プロダクトの運用が止まることで大きな影響が出ることは少なかったです。
しかし、hacomono では業務効率化や価値創造がプロダクトの中心にあり、顧客の業務全体に大きく関与しています。そのため、運用しづらい機能があったり、不具合が発生したりすると店舗全体に影響が及び、場合によってはお客様をお待たせするような可能性もあります。前職のプロダクトよりも、要望に対する緊急度と重要性が上がったと思いますね。実際に緊急で差し込み対応を行うこともあり、シンプルかつ綺麗にプロダクトマネジメントするというのは難しくなったと思っています。
── キャリアを歩む中でのスキル開発の考えについて、塚本さんのこだわりやお考えがあればお聞かせいただけますか?
塚本:基本的に、自分で実践することに勝るものはないと考えています。書籍や学習で得た知識はもちろん役に立ちますが、それだけでは実際にスキルが身についたとは言えません。実際にプロダクトに取り組み、学んだことを試してみる機会を意識的に作ることが大切だと思います。学んだことを実践する場を設けることが、スキルの定着や向上に繋がると考えています。
── hacomonoにはスキル開発に関する制度や支援はあるのでしょうか?
塚本:実際に私も活用していますが、資格取得支援の制度があります。例えば、スキルの延長として資格を取りたい場合会社が補助を出してくれます。また、書籍購入制度もあり、毎月一定額まで会社が補助してくれるのでプロダクトマネジメントやドメインの決済関連の書籍を購入し、学ぶ機会を得やすい環境があります。
実際に、私は会社の支援を受けてアジャイル関連の資格「CSPO(Certified Scrum Product Owner)」を取得しました。hacomonoのプロダクトマネージャーとして、プロダクトの意思決定やステークホルダーとのやりとりが主な役割ではありますが、開発チームとより良いフィードバックができるようにと考えてこの資格を取得しました。会社も資格取得を後押ししてくれたので、非常に助かりました。
私のチームは厳密にスクラムを採用しているわけではないのですが、CSPOで学んだ部分の一部として、スクラムの良い部分を取り入れています。例えば、デイリースタンドアップでエンジニアと一緒に実装レベルの深い議論を行い、コードを一緒に確認しながら要件を調整することもあります。こうした時間を増やすことで、チーム全体で同じ方向に向かって進めるようになりました。
── 他にご紹介いただける活動などがあれば、ぜひお聞かせください。
塚本:制度や資格の話ではないのですが、今年「pmconf 2024」にスタッフとして参加する予定です。日本のプロダクトマネジメントにおける大きなイベントで、これまでは参加者として毎年楽しみにしていました。今回スタッフとして関われることを非常に嬉しく思っています。プロダクトマネージャーのスキルを高める良い機会ですし、各業界でのプロダクトマネジメントの違いや面白さを学べる場だと感じています。
マイルールは「決めつけない」こと
── 大切にしているマイルールを教えてください。
塚本:私が大切にしているのは「決めつけない」ということです。日本の教育では、正解を探しに行くというアプローチが多いと思いますが、仕事でもその延長で「正解」を求めてしまうシーンがあるのではないかと思っています。お客様からの要望を受け取る際や、意思決定する場などで「解があるのではないか」という物の見方で、すでにある情報から弾き出してしまいがちだと思います。自分が知らない世界がたくさんあることを理解することが重要で、私たちは業界全体やお客様、チームメンバーが置かれている環境をすべて理解しているわけではありません。理解しきれていない中で正解があることはないので、決めつけによる判断や仕様作成は避けるべきだと思っています。
プロダクトマネジメントにおいては、なるべくお客様やチームメンバーの声を深く聞き、彼らが本当に困っていることや必要としていることを理解しようと心がけています。思い込みで進めるのではなく、真実に基づいて判断することが大切だという考えが根底にあると思っています。
フィードバックや取り組む姿勢を工夫し、主体的に動けるチームを作ることが重要
── いいチームを作るために工夫されていることはありますか?
塚本:プロダクトチームを前提にお話をすると、個人的に大切にしていることが三つあります。
一つ目が、課題やフィードバックを生の声に近い形ですべて共有することです。この根底にはチーム全員が信頼し合い、問題に一緒に向き合う状況をつくりたいという意図があるので常に意識していますね。ここができると、顧客に寄り添ったプロダクト開発につながり、結果として良いチーム作りにつながると思っています。
二つ目が、完璧を作りすぎない・完璧を求めすぎないことです。ここはプロダクトマネージャーだけでなく、デザイナーやエンジニア、QAなどにも当てはまると思います。完璧を求めると、開発スピードも遅くなってしまいますし、議論の余地がなくなってしまうことによってよくないプロダクトが世に出てしまう可能性もあります。常に完璧を作りすぎない、求めすぎないことを頭の片隅に置いていますし、チームにも浸透させていくよう促していますね。
三つ目が一つ目と二つ目の総括になるかもしれないですが、主体的なチーム作りをすることです。開発者が主体的に課題に取り組むチームは、プロダクト開発において非常に良いチームだと思います。自ら考え、動いてもらうことで、開発スピードが上がり、自分たちが何を作っているかを意識しやすくなると思うので、より主体的になってもらえるような工夫ができるチームは強いと思いますね。
いい企画を生み出すためには「課題を見極めること」「ソリューションの幅を出すこと」が重要
── 質の高い企画や課題に対して筋のいい打ち手を生み出すために、意識して取り組まれていることはありますか?
塚本:質の高い企画や打ち手を生み出すためには、まず「課題を見極めること」と「ソリューションの幅を出すこと」が重要だと考えています。この2つが噛み合うと、結果的に良い企画や打ち手に繋がると実感しています。
一つ目の「課題を見極める」についてですが、これはお客様の声を真摯に聞き、それを高い解像度で理解することが大切です。お客様が本当に困っている「深い課題」を見つけることが質の高い企画に繋がると感じています。
二つ目の「ソリューションの幅を出す」ことですが、良い課題を見つけても、解決策が単一的だと、既存の施策にとらわれてしまい、新しい解決策が見つからない可能性があります。そこで、私は世の中のサービスを積極的に使ってみることを心がけています。記事を読んだりすることもありますが、実際にサービスに会員登録して触ってみることで、「こういう解決策があるんだ」という気づきを得ることが多いですね。
塚本さんからのおすすめの本
── プロダクトマネージャーにおすすめの本がありましたらご紹介お願いします!
塚本:そうですね。自分がプロダクトと向き合う中で、モチベーションが上がるような本を紹介できればと思います。
一冊目が「INSPIRED-熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント」二冊目が「小さなチーム、大きな仕事―働き方の新スタンダード」です。これらは、プロダクトが発揮する可能性や価値の大きさを再認識させてくれる本ですね。
三冊目は「アジャイルサムライ−達人開発者への道−」です。この本はチームでどう動いていくべきかや、要件の決め方などを実践形式でわかりやすく解説している本で、勉強になります。
最後に
塚本さんのお話はいかがでしたか?
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