LayerXのプロダクトチーム

こちらのページの情報は、更新日:2024/3/4 時点の内容となります。

最新状態にご興味のある方は、ページ内の有料オンライン相談 or カジュアル面談から直接聞いてみてください。

Product

バクラク

プロダクト概要

BtoB取引市場にスコープを当て、請求書受取、経費精算、法人カードなど、法人支出管理(Business Spend Management、以下BSM)領域と呼ばれるSaaSを提供しています。

プロダクトビジョン

「圧倒的に使いやすいプロダクトで、ワクワクする働き方を。」

解くべき課題

法人支出管理(BSM)領域の「プロセスのデジタル化」

法人支出管理(BSM)とは、法人がお金を使う全方法(請求書、経費精算、稟議、決済)に対する一気通貫(One-stop)のソフトウェア群のことです。

法人支出管理(BSM)では、こういったソフトウェア群をつかうことで「saving time & saving money」することが目的です。法人支出管理(BSM)によって帳票の自動的なデータ化、会計自動化、稟議申請の簡素化などで「時間を節約」するのに加えて、コストの見える化、集合知によるコストの合理化で「お金も節約」することができるようになるのです。

法人支出管理(BSM)領域は今まで手つかずで、「プロセスのデジタル化」が遅れていました。

 

顧客管理システム(CRM)領域においては、salesforceの登場によりデジタル化が大きく進展し、今までアナログで管理されていた営業活動はデジタル化されました。その周辺をつなぐ業務も自動化/効率化されています。(マーケティングオートメーション、セールスオートメーション、請求/契約管理など)
また単に効率化されるだけでなく、データが一元化されることで経営の意思決定も効率化されました。これによって企業の売上を上げる活動はデジタル化され、非常に生産性が上がったはずです。

 

そのため、法人支出管理(BSM)において、法人支出管理にまつわるアナログ業務の効率化(請求書、経費精算、稟議、支払、税務・監査対応)を進めています。

それだけでとどまらず、法人支出に関するすべてのデータが蓄積されることで、コストサイドのデータ可視化、コストサイドからの経営の効率化・意思決定改善を助けるシステムになっていきます。

法人支出管理(BSM)のインパクト

請求書や経費精算の処理にかけられる人件費は、日本全体で年間3.3兆円(請求書1.1兆円 / 経費精算2.2兆円)にものぼると言われています。

 

単なる時間の節約にとどまらず、企業の購買データが集まることによる購買の合理化/自動化がさらに進むと思います。
バクラクが目指すのは、「業務効率化SaaS」ではなく、「企業にとってなくてはならないビジネスインフラ」なのです。

詳細は、CEO 福島さんのnote「LayerXのバクラクが挑む1200兆円の大きな山『法人支出管理(BSM)』について」をご覧ください。

バクラク3.0に向けた現在地

バクラク3.0に向けた現在地としては、1.5くらいの位置にいると考えています。

 

新規プロダクトの継続的なリリースなどによって導入社数は拡大しており、バクラク1.0の状態は実現できています。
現在は、業務効率化というよりも、いかに業務自体を無くせるかということに取り組んでいます。
法人カードの事業を立ち上げるなど、既にバクラク2.0で構想しているFintech領域の業務効率化に加えてお金の流れをなめらかにすることにも一部取り組み始められており、顧客からの良い反応と法人カードによる業務プロセス変化の影響(法人カードで決済することにより管理部門へデータが先に飛んでくるようになり、データ起点で業務を進められるようになる)に手応えを感じられています。
しかし、「すべての経済活動を、デジタル化する。」のコーポレートミッションに基づくと、請求書がメインであることから日本の商習慣を変えるとこまではいたってないという現状です。
バクラク3.0の状態である、購買データの利活用から意思決定の自動化は、まだまだこれからです。

前述のCEO 福島さんのnote公開の2022年5月頃から現時点で1年半ほど経過しており、新プロダクトがリリースされたり、シリーズ累計導入社数も当時1,500社から10,000社(サービスページより)に拡大しており、爆速成長している状況である。また、2023年11月のプレスリリースで、「シリーズA累計で約102億円を調達完了。海外機関投資家のKeyrock Capital Managementから20億円の資金調達を実施」を発表した。

ロードマップ

プロダクトの成功は3要素をバランスよく成立させること

1. プロダクトビジョン‧ミッションの達成
2. ユーザーへ継続的な価値提供をすること
3. 事業としての継続性があること

短期と中長期の視点を織り交ぜて要望を整理する

まず初めにお客様からの要望は「宝」だと考えています。
一方で、要望数だけを追いかけてしまうと、短期的で凡庸な意思決定を招いてしまいます。そのため、短期と中⻑期の視点を織り交ぜることが大事です。

 

短期と中長期を両立するために、次のような考え方で要望を整理しています。

 

・要望をまとめる際、RICEフレームワークにプロダクトバリューの計算因子を入れて、プロダクトビジョン‧ミッションの実現のための中⻑期要素を入れる
【参考】優先度の計算式:要望社数×Impact÷工数 ※Impactにプロダクトバリューの計算因子を入れる

 

・要望社数だけでなく、事業計画に記載されている社数を、頼れるビジネス組織が達成してくれる前提で、ユーザーへの価値提供を継続するための先んじた開発要素を入れ込む

プロダクトビジョン‧ミッション>プロダクトバリュー>プロダクトロードマップの階層構造で考える

プロダクトビジョン‧ミッション
バクラクでは、シリーズで統合した「圧倒的に使いやすいプロダクトで、ワクワクする働き方を。」を原則掲げています。
意思決定のサイロ化を招きやすいため、個別プロダクトのミッション・ビジョンは非推奨としています。
なお、プロダクトビジョン‧ミッションは、抽象度:高、期間の目安:数年と位置付けています。

プロダクトバリュー

プロダクトバリューは、プロダクトがユーザーや顧客に提供する価値や利益を指します。
各プロダクトで作成します。(下記はイメージ)

なお、プロダクトバリューは、抽象度:中、期間の目安:1年と位置付けています。

プロダクトロードマップ
プロダクトロードマップは、プロダクト開発の計画と方向性を視覚的に示すドキュメントまたはツールとなります。
各プロダクトで作成します。
プロダクトロードマップは、抽象度:低、期間の目安:3ヶ月と位置付けています。

プロダクトに携わる魅力

コンパウンド戦略

コンパウンド戦略を掲げているため、複数プロダクトを独立させるのではなく、連携させる前提でプロダクトを設計する必要があります。

 

コンパウンドスタートアップとは
・創業時から単一プロダクトではなく、複数プロダクトを意図的に提供
・部署でサービスを区切るのではなく、データを中心にサービスを統合する
・プロダクト間の連携の良さそのものがプロダクトである
・複数のプロダクトを管理、ローンチするケイパビリティを持つ
コンパウンドに関しての補足:https://comemo.nikkei.com/n/n7332c93f50c7

 

こちらがLayerXがユニークな点であり、かつ面白く難しい、かつやりがいを感じる部分だと思います。

 

データの連携がとても重要になるのですが、プロダクトの数が増えれば増えるほどデータ連携のパスが増えて組み合わせが爆発し、複数のプロダクトの仕様をキャッチアップしながら体験をより良く作ることは非常に仕様検討の難易度が高いです。
新規参画時のキャッチアップもとても大変だと思います。プロダクトAを担当するとしても、プロダクトB・Cもある程度把握が必要です。

 

しかし、とても大変だからこそ、価値があるプロダクト(業務効率化を超えて業務のステップ自体を無くすことなど)ができるのだと思いますし、コンパウンドスタートアップの面白さであり、やりがいだと思います。

「使われないものを作らない」という価値観が浸透

プロダクトの仕様検討においては、「使われないものを作らない」という価値観が浸透しており、非常に厳しいフィードバックが多い点もカルチャーで、やりがいがあると思います。
参考資料:https://speakerdeck.com/layerx/how-fast-is-the-development-speed

 

BtoBプロダクトはプロダクトのデータだけでは地続きでお客様の体験を理解できないので、ヒアリングが大事で、業務を聞くことが多いです。
ヒアリングを行う際には、「将来のお客様の状態を想像できているのか?」の視点を重視しています。例えば、スタートアップのお客様において、現在の小規模な組織においては一見正しいアプローチに思えたとしても、成長して規模が大きくなった際に、バクラクの使い勝手が悪くなってしまってはいけません。
自分が作りたい機能ではなく、いかにお客様企業を長年に渡ってサポートできるような愛されるツールになるかについて、考え抜かなきゃいけないと思っています。

 

また、「体験をこだわりぬいて作る」ことを意識しており、やりたいと思った時にちょうどいい機能が自動で使われる状態を理想としています。
基本的に、働く人は働く環境やツールを選べないことが多く、不便だったとしてもそれを利用して1日8時間働かなければいけないことが不都合だと感じていますが、バクラクを選んでいただくことでその不都合を感じる人がいなくなる世界観を作りたいと思っています。
そのために、ドメインにディープダイブして、要望の背景や意図を探るようにして、言われた通りに作らないようにしています。

 

さらに、「大きめの新機能は不確実性が高いので、作らない罠にはまらないように注意。トライする不確実性を下げるのが大事。」という考え方もしており、まずは業務に関するプロブレムヒアリングから始め、その後に既存のものを切り貼りをしてライトなプロトタイプ(紙芝居)を作成して解決策の方向性やデータ構造の検討を行うような進め方を行います。データ構造が業務の方向性に直結するので、シンプルさを同居させるために、バクラクを使う上での業務フローをある程度固定化するような工夫をしています。出した機能を引っ込める意思決定は難しいので。

サービスページ

Team

チーム体制

バクラク事業部(Dev)に、プロダクトマネージャー、エンジニア、カスタマーサポート、QA、デザイナーが所属しています。

 

プロダクト1つに担当するPMが1名存在する体制となります。
PM組織としては、CPOの他に、部長、マネージャー、メンバーが所属しています。

 

また、新しいプロダクトを立ち上げたり、データ連携の仕組みを構築するなどは、組織の枠組みと別にProject化して、各部からメンバーをアサインして実行します。プロジェクトオーナーはCPO榎本が担当することが多いです。

 

他に、Enablingグループ(開発者の生産性を上げるための開発チーム)、DevOpsグループ(SREなどを担当するチーム)、MLグループ(AI OCRや機械学習の精度向上を行うチーム)、Dataグループ(データ基盤構築やデータ整備を担当するチーム)、Engineer Officeグループ(エンジニア採用や評価制度設計などを行うチーム)などが存在します。

企画開発プロセス

バリュー・ロードマップの策定

プロダクトバリューは1〜2年くらいを賞味期限としており、ロードマップは3ヶ月を期間の目安としているため、前のQの最後の月の半ばくらいに作成しています。なお、ロードマップの意思決定はプロダクト組織で決める運用をとっています。

施策の優先順位付け

要望の収集→backlog化、backlogの中での優先順位づけはRICEフレームワークをベースに、一部プロダクトバリューや事業優先度などのスコアリングパラメータを参入させています。

スクラム開発におけるPMの業務範囲

開発のスタイルは2週間を1スプリント単位にしたスクラム開発で、各スクラムチームに2〜5名のエンジニアが所属しており、PMがスクラムマスターを兼任しているケースが多いです。

 

ロードマップや新機能に紐づくEpicはnotionで管理しており、PMはユーザーストーリーの作成、要求整理、ワイヤー作成の一部を担い、デザイナーと協力しながら仕上げていきます。それをもとに、エンジニアと協力してテスト観点の整理まで行って要求整理を完了させた後に、データ構造の設計などからエンジニア作業となります。

カルチャー

ユーザーへのアウトカムを生み出すことを第一にしています。とにかく、そのためにたくさんの数のユーザーヒアリングをすることもあります。

カルチャーを表す公開資料
・開発速度が速いとは:https://speakerdeck.com/layerx/how-fast-is-the-development-speed
・「爆速開発×ユーザー体験向上」を実現するLayerX。その鍵となる「地図とコンパス」とは:https://seleck.cc/1544
・PMFを生み続ける意志力:https://speakerdeck.com/naomasabit/willpower-to-keep-creating-pmf
・プロダクトマネージメントとは愛。「二兎を追う仕様」はPdMのプロダクト愛から生まれた話:https://note.com/kazushiro/n/nfd331f7cc8c6

100回以上のユーザーヒアリングを実施

「バクラク経費精算」の開発では100回以上のヒアリングを実施するなど、お客様の真のニーズを見つけ出すことを徹底しています。
100回以上のインタビューを行った結果、プロダクトセンスが磨かれ、いいプロダクトを作ることに繋がったと感じています。

半年ごとに新規プロダクトをリリースし、PMFし続ける

リリースから3年で10000社に導入いただいた理由は、ターゲット企業セグメントでPMFしてターゲット変更してまたPMFすることを繰り返しながら拡大してきたことと、実績として約半年ごとに新規プロダクトをリリースし、新しい業務フローに対応していくことで、お客様が増えていった背景があります。

根底にあるのは、やり切るマインド

膨大な数のユーザーヒアリングや「体験をこだわりぬいて作る」、「二兎を追う仕様」など、妥協せずにやり切るマインドが根付いていると思います。
これは、体験にこだわって作った先に、お客様の喜ぶ姿があると確信しているからです。今となってはお客様に100回以上もヒアリングしておいて、微妙なものを出せないということもありますが、妥協せずにやり切った結果としてお客様にご満足いただき、100回もヒアリングさせていただける信頼関係を構築してこれたのだと自負しています。

PMキャリアラダー

試験的にキャリアラダーを作っており(※取材当時は策定中とのこと)、各階層で影響と責務の範囲や思考や影響の時間軸を定義しています。
ラダーを作っている目的は、ミドルPMを再現性高く育成するための道標としています。(シニアPM〜VPoPのレイヤーを再現性高く産むことは難しい)

イメージ影響と責任の範囲思考や影響の期間
CPO・経営層

責務: 管掌部署
影響範囲: 社会全体

5年〜10年
シニアPM〜VPoP責務: 担当する部署
影響範囲:事業全体
3年程度
ミドルPM〜シニアPMの一部責務範囲: プロダクト・開発チーム・プロダクトフィードバックサイクルを回すためのビジネス組織各所
影響範囲: プロダクト・開発チーム
1年程度
ジュニアPM責務範囲:
所属するプロダクト/開発チームの組織ミッションの達成
影響範囲: 主として所属するプロダクト・開発チームの意思決定
3ヶ月

また、PMが大事にする価値観として「爆速開発力」「プロダクト愛」「100年続くプロダクト」を定めており、それに対して要求する水準を作っています。

 

爆発開発力:ユーザーに素早くアウトカムを届けること。無駄なものを作らない。裏のニーズを見極める。潜在・顕在ユーザーにまっすぐ向かうための力。
プロダクト愛:プロダクトに対する、強力なリーダーと強力なフォロワーシップを併せ持つこと。プロダクト自体の価値の方向性を規定して、やり抜く力。
100年続くプロダクト:プロダクト作りを組織化し、再現性高く誰でも生み出せるようにすること。メンテナンスや運用のことも考えてプロダクトを作っていくこと。

 

例えば、3:ミドルPM〜シニアPMの一部においては、「爆速開発力」として、「機能リリースによる事業インパクトとコスト(費用・運用コスト)を算出できること」や「他のバクラクプロダクトと体験差分のない設計/UX体験を実装できる」などが定義されています。

採用時に求めるPMのスキルセット

プロダクトマネージャーの求人
https://open.talentio.com/r/1/c/layerx/pages/52751

求めるスキルセット(イメージ)

公式ブログ

Person

100問100答

インタビュー記事

X

PMソウダン(有料でのオンライン相談)

カジュアル面談(無料)

PR

採用情報

募集中の職種(一例)

Company

社名

株式会社LayerX

ミッション

すべての経済活動を、デジタル化する。

 

⼈類の未来をより良くする。
そのために私たちは、テクノロジーの可能性を探求し、
経済活動における複雑で⼤きな課題に挑む。

 

仕事や暮らしの中にある摩擦が解消され、
それぞれの創造⼒が発揮されている。
そんな希望あふれる優しいデジタル社会を、
未来に残していくために。

設立

2018年8月1日

代表者

代表取締役CEO 福島良典 代表取締役CTO 松本勇気

本社所在地

〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1-9-8 人形町PREX 2階

ホームページ