
どうも、マツバラヤスユキ(@yaspontax)です。
僕は、名古屋大学を卒業した後に、とあるWebサービス・スマートフォンアプリを運営する従業員1000人弱の事業会社に新卒社員として入社し、自社サービスの企画・開発・運営を行う部署で現在まで約8年間働いています。
社内では、比較的順調なキャリアを歩むことができており、入社4年目(25歳)に主任に昇進するのと合わせて初めてのチームリーダーを任され、担当事業・サービスや責任範囲、人員数は変化しながらも現在までチームリーダーとして働いています。
入社8年目(29歳)にあたる2018年は、それまでのチームリーダーとしての実績が評価され、4月に係長に昇進し、チームリーダーとしての5年目を迎えました。
この約5年間のチームリーダー経験の中で、楽しいことや嬉しいこと、悔しいこと、つらいこと、悲しいこと、様々な経験をし、初めてチームリーダーになった日からずっと思っていた「いいチームを作る」ことに対して、なんとなく分かってきました。
現在では部署で最もエンゲージメントの高い「いいチームを作る」ことができました。
この約5年間の「いいチームを作る」ことへの探求から、僕個人の人生における”生きがい”を見つけることができました。
「人が幸せに働く」ことに貢献したい。
この”生きがい”について説明する前に、まずは、僕が思う「いいチーム」をご紹介します。
目次
僕が思う「いいチーム」とは
- チーム全員がお互いに信頼し合えている
- チーム全員がチーム運営に主体的に取り組んでいる
- チーム全員が成長することに貪欲である
- チーム全員が目標を達成することに本気である
- チーム全員が成果を出し評価されている
- チームリーダーをいじることができる
と、思い当たることを書きだしてみました。
これらはもちろん大事ですが、箇条書きで並べてしまうと僕が最も大切だと思っていることがぼやけてしまうので、一旦、忘れてください。笑
僕が思う「いいチーム」とは
メンバー1人1人が今というこの瞬間に
このチームにいることが幸せだと感じていること
が何よりも大切だと思っています。
なぜこの考えに至ったかについては、約5年間のチームリーダー経験の中での悔しい出来事が原体験となっています。
チームリーダーとして経験した悔しい出来事
チームリーダーとして経験する初めての退職者
僕がチームリーダーとなってから初めてチームに配属された新卒社員が2年目の終わりに退職しました。自分のチームリーダーとしての力不足を痛感した非常に悔しい出来事でした。入社前に描いていた理想と、現実の業務内容とのギャップと言ってしまえばそれまでですが、本人のやりたいことや身に付けたいスキルが習得できる業務を与えられなかったことが大きな原因でした。個人的な信頼関係は築けていたものの、成長意欲が高く、モチベーションも高い将来有望な若手社員に適切な成長機会を与えられなかったことが、大きな反省点です。最終的には、チーム内の別メンバーをリーダーとして作る別チームに異動となり、その後に退職してしまいました。これは本人に聞かないと分からないですが、彼女の人生における初めての会社でのチームで働いた時間が無駄なものだったと感じているとしたら、これほど申し訳ないことはありません。
(今でも個人的には連絡を取り合う仲なのでご安心を!笑)
チームメンバーから出された別チームへの異動希望
約1年間同じチームにいた社会人4年目のメンバーが、僕の知らないところで、部署の責任者に「今いるチームでは成長できない」ことを理由に別チームへの異動希望を出す出来事がありました。彼にとって、僕のチームにいるよりも、別のチームにいた方が自分は成長できると思っているという事実が非常に悔しかったです。彼は、非常な優秀なメンバーであった為、他のメンバーと比べると放置気味だった事実があり、彼の気持ちや思い、悩みを引き出そうとしていなかったことを深く反省しました。順調そうだからと放置するのではなく、1on1のような形で定期的にコミュニケーションを取ることや良いことのフィードバックをすることが重要だと気付きました。
チーム合併が決まった直後に社歴の長い中堅メンバーが退職
別のチームのリーダーが部署異動をすることになり、そのチームを僕のチームと合併させることになりました。そのチームにいた社歴10年以上で
年齢も10歳以上年上の方が、チーム合併決定後に早々に退職の意向を固め、退職されてしまいました。逆の立場で考えるとその方の気持ちも分からなくはないのですが、「お前のチームには行きたくない」と言われているようで非常に悔しい思いをしました。「いいチーム」で魅力的に感じるのであれば、結果は違っていたかもしれません。
このような悔しい出来事を通して、チームメンバーへの申し訳ない気持ちとチームリーダーとして果たすべき責任を実感し、自分のチームリーダーとしての未熟さを痛感し、
僕が「いいリーダー」となり
メンバー1人1人がチームにいることが幸せだと感じてくれるような
「いいチームを作る」ことを追い求めるようになりました。
「いいチームを作る」ために僕が取り組んだこと
- メンバーが成長したいと思っていることを疑わず、成長機会を与える
- 目標達成を一緒になって全力で取り組む
- 週1のチーム全員での雑談ミーティングを大切に
- 1on1で定期的なコミュニケーションを取る
- 率先して社外へ出かけて行き共有する、時に連れ出す
- メンバーにチームのビジョンや僕の思いを伝える
- チーム飲み会は欠かさずちゃんとやる
メンバーが成長したいと思っていることを疑わず、成長機会を与える
メンバー全員が成長したいと思っていることは疑わず信じ抜き、全員に成長機会を提供するようにしました。1人1人のなりたい姿ややりたいこと、スキルや経験に応じて、メンバーとの対話をしながら決めました。担当業務範囲や責任範囲を徐々に広げていったり、求めるレベルを上げていくといったような形で、常に伸びしろを作ることを意識しました。
目標達成を一緒になって全力で取り組む
メンバー1人1人の個人目標の達成に向けて、一緒に全力で取り組むようにしました。目標設定だけを一緒にして、あとは定期的に進捗確認をしながらメンバーの主体性に任せるというやり方もあると思いますが、メンバーの目標達成を心から願っている本気度を理解してもらう為にも、目標達成の為の最重要課題に対する取り組みに対しては一緒に悩み、一緒に取り組みます。
週1のチーム全員での雑談ミーティングを大切に
最近よく耳にする心理的安全性ですが、チーム内での発言に対してのハードルを下げる為に、週1の雑談ミーティングを開催するようにしました。どんなことでもいいので、プライベートでの1週間の目標を立て、その達成状況やそれにまつわるエピソードを話します。イベントや勉強会に参加した学びの共有や、最近twitter頑張っていて、といった話でもなんでもOKです。メンバー同士のコミュニケーション活性化に繋がり相互理解が深まっています。アウトプットの練習の場としても役に立っているようです。ちなみに、チームメンバー発案でやり始めたのですが、目標未達成でチーム貯金箱に募金をしてチーム飲み会予算として使うといったゲーム性も取り入れています。
1on1で定期的なコミュニケーションを取る
今までは、半期に1回の人事考課時の面談か必要に応じて声がけして話をする、オフィスの席での日常会話の延長線でといった形でしたが、月1で1on1ミーティングを開催し定期的なコミュニケーションを取るようにしました。最近の状況や、振り返り、フィードバック、困っていることの相談、今後やりたいこと、習得したいスキルや経験、チーム運営に関してなど、フリーテーマで話を聞く場として開催しています。席では話づらい内容だけど、あえてアポをとってまででも無いような相談が出てきたりします。
率先して社外へ出かけて行き共有する、時に連れ出す
チーム内の誰よりも、社外のセミナーや勉強会に参加し、社外の人に会うようにしてます。成長機会やきっかけとしてのインプットは社内だけでは不足することが往々にしてあると思います。ようやくそれに気付くことができたので、情報収集やインプット量を増やし、チーム内に共有したり一緒に連れ出すようにしています。個人的にアウトプットしたものを共有し、ダメ出しされることもあります。笑
メンバーにチームのビジョンや僕の思いを伝える
どんなチームにしていきたいのか。チームメンバーにどうなって欲しいのか。をしっかりと言葉にして伝えるようにしています。チームのビジョンに対して、共感してくれることも、そうでないこともありますが、対話の中ですり合わせを行いながら、目指すべき姿の共通認識を持ち、その為にチームとして取り組むことを理解してもらうようにしています。個人に対してどうなって欲しいのか、を伝えることも非常に重要であり、個人としてなりたい姿を明確に持てていないメンバーが考えるきっかけになります。
チーム飲み会は欠かさずちゃんとやる
個人的には、いやいやでなければ飲みニケーションは肯定派なので、任意参加でチーム飲み会が欠かさずちゃんとやってます。家庭の事情などで全員が参加できないこともありますが、僕の自宅で開催してみたり、夏はビアガーデンに行ったり、少し高い焼肉屋へ行ったりと、みんな楽しんで参加してくれています。
こんな取り組みを行いながら、「いいチームを作る」ことに取り組む中で、嬉しい出来事がありました。
「いいチーム」を目指す中で嬉しい出来事があった
チームの新入社員が新人賞を2年連続で獲得!
毎年、期末にその年に入社した新入社員数十名の中から3名の社員が新人賞に選ばれます。同じ部署から2年連続で受賞するケースはかなり稀なのですが、2016年度と2017年度と僕のチームに配属された新入社員が2年連続で受賞しました。チームの新入社員が獲得したこと自体も嬉しく誇らしいのですが、獲得した賞金の全額を使って、チームメンバーと部署の責任者への感謝の飲み会を開催してくれました。(もちろん強制なんてしてません。笑)
その時に飲んだお酒は、人生でベスト3に入る旨さでした。
夢を見つけて海外に進出するメンバーが誕生!
入社2年目から5年目の途中まで約3年間同じチームで苦楽を共にしたメンバーがいましたが、チームに来た当初、彼は自分の夢ややりたいことが明確ではありませんでした。僕は、夢ややりたいことはできれば持つべきだと考えており、1on1や2人で飲みに行った際にそんな話をしたり、社外の人と会う時に連れて行ったり、イベントに連れていき視野を広げられるようなきっかけを提供しました。その結果、自分の夢を見つけ、海外へ移住することを決め、卒業し飛び立っていきました。彼はチームメンバーとして、最も長い時間を共に過ごしているため業務上の抜けた穴は大きく、僕の心の拠り所としての存在でもあったため喪失感は大きかったですが、彼個人の人生を考えると、夢ややりたいことが見つかったことを嬉しく思い、そのチャレンジを心から応援したいと思いました。
1on1での若手メンバーからの一言!
社会人1年目の途中で転職して入社した約1年間一緒に働いている若手メンバーから1on1でこんな言葉をもらいました。「前職の時は、個人の成長について全く考えてもらったことが無く、本当にいいチームに入れて良かった。2018年を振り返ると大きく成長を実感できている。」
年上メンバーからの悩み相談!
信頼してくれていることが実感できるような出来事として、年上メンバーから若手メンバーの育成に関する悩み相談がありました。僕のチームのメンバーがこの記事を見る可能性があるので、内容は伏せたいと思います。
メンバーの熱い思いが溢れ出て男泣き!
なかなか思うように成果を出せていないメンバーとの上期評価のフィードバック面談において、自分が評価されていないこと自体よりも、「自分が評価されていないことによって僕に迷惑がかかっているのでは無いか」との思いから男泣きをする姿を見て、胸が熱くなりました。彼がしっかりと成果を出し、評価されるように頑張ろうと決意しました。
結果として「いいチーム」になった
組織のエンゲージメントをスコア化できるツールwevoxを約1年前から部署で使用しているのですが、
チームのエンゲージメントは右肩上がりで上昇

部署で最もエンゲージメントが高い「いいチーム」になった

30歳を目前に人生を考える
この約5年間の「いいチームを作る」ことへの探求から、僕個人の人生における”生きがい”を見つけることができました。
「人が幸せに働く」ことに貢献したい。
この5年間を振り返っても、チームの担当事業・サービスや責任範囲、メンバーは変化し続けており、それらは変動するものであることがわかりました。
その変動の中で、いかに今というこの瞬間において、メンバーの1人1人がチームにいることを幸せと感じる「いいチーム」を作ることができるかが大切だと考えるようになりました。
個人の人生から見ると、転職することや副業・複業、フリーランスも更に増えて行くことが予想され、今後、その変動は更に頻繁に起こるようになるでしょう。
組織の中からの視点で「いいチーム」を作ることに重点を置くことも大事だと思いますが、僕は個人の視点に立ち、個人にとっての「いいチーム」を作ったり、見つけることを支援したい、ひいては「人が幸せに働く」ことに貢献したいと考えています。
また、それを”生きがい”として30代以降の人生を歩んでいきたいと思います。
長文にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
もし僕にご興味持っていただけましたら、ぜひtwitterもご覧ください。