
プロダクトを幅広く顧客に受け入れられるものに素早くカイゼンしていく為に
事業責任者とカスタマージャーニーを共有するというtipsをご紹介します。
目次
事業責任者とプロダクトマネージャーの関係性
事業を成功させることを目的に一緒になって取り組んでいる事業責任者とプロダクトダクトマネ
ージャーですが、
距離感やパワーバランス、事業責任者のプロダクト理解・ITリテラシー、プロダクトマネージャーの事業理解・ビジネスリテラシーによって、最適な関わり方やプロダクトのカイゼンの進め方は当然異なります。
事業責任者が営業畑出身なのか技術畑出身なのかでも大きく異なり、プロダクトのカイゼンにおける優先順位を決める際に、エンドユーザーを向いているのかクライアントを向いているのかの比重が変わってきます。
えてして、営業畑出身の事業責任者はクライアント尊重の思考が強く、「クライアントがこうして欲しいって言ってるからやってくれないか」という言葉が飛び出すこともあると思います。
また、思い付きによるカイゼン案や売上の為の企画などが五月雨式に湧き出てくることも多々あるのではないでしょうか?
そんな営業畑の事業責任者にプロダクトマネージャーや開発メンバーが翻弄され疲弊してしまわないようにはどうしたら良いのでしょうか?
営業畑出身の事業責任者を理解する
企業によってもちろん状況は異なりますが、基本的に営業畑出身の事業責任者にとって、プロダクト開発というのは未知の領域なのです。
事業責任者は、事業のビジョン・ミッションに基づき1年後や3年後どのような状態になっていたいかが最重要であり、事業計画としてP/L(売上・利益等)を計画し、実現する為のプロダクトや商品の戦略やロードマップを計画し、戦術に落とし込んでいきます。
つまり、プロダクトを利用するユーザー視点では見ていないということです。
プロダクトマネージャーをはじめ開発メンバーと視点が違う為、優先順位の捉え方などもずれてしまうのです。
この視点の違いを理解した上で、事業責任者にもユーザー視点を持ってもらい、プロダクトのカイゼンの優先順位を適切コントロールできる体制をつくることが非常に重要なのです。
事業責任者とカスタマージャーニーを共有しよう
プロダクト開発チーム内では実施されていることも多くなってきているカスタマージャーニーを定義するワークショップに事業責任者にも参加してもらいましょう。
一緒になってユーザーのペルソナを作成し、カスタマージャーニーを洗い出し、プロダクトが提供する価値は何なのかについてディスカッションすることで、共通認識を持つことができます。
カスタマージャーニーについては、分かりやすい記事がありましたので、引用してご紹介させていただきます。
カスタマージャーニーの意味を直訳すると「顧客の旅」となります。顧客が商品を認知してから、購入し、さらに購入後の行動(例えば評価・レビュー・口コミなど)に至るまでを「旅」と捉え、その一連の行動を時系列で把握する考え方を、カスタマージャーニーと呼びます。
カスタマージャーニーを一度でも調べたことがある方は、下記のような図をイメージするかもしれません。これはカスタマージャーニーマップと呼ばれるものです。
ターゲットの行動を時系列に並べるのであれば、文章よりも図の方がわかりやすいですね。上記の図は「ペルソナ」「フェーズ」「タッチポイント行動」「思考」「感情」「インサイト」といった縦軸の項目を設けていますが、提供する商品・サービスによって、この縦軸を工夫する必要があります。
引用:https://c.techbook.jp/contents-marketing/customer-journey
できれば、そのままカスタマージャーにマップを元に、プロダクトの機能への落とし込みを行うと、事業責任者のプロダクト開発の理解度がより一層深まります。
その結果、事業責任者の中で事業とプロダクトの紐付きが強くなり、本質的なユーザー視点でのカイゼンの必要性の理解や、クライアントの要望を気軽にお願いしようという考えを見直すことに繋がり、プロダクトのカイゼンの優先順位をコントロールしやすくなります。
事業責任者とカスタマージャーニーを共有し、プロダクトを素早くカイゼンしましょう!
プロダクトマネジメントを学ぶ
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プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management
テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住14年以上、現在米系スタートアップで働く現役PMが具体的事例をもとに紐解きます。
講座内容:
プロダクトマネジメントができると、アイデアの創出からビジネスモデルを作り、デザインとテクノロジーを駆使してプロダクトを地球大のユーザーに届ける、そんなスケールの大きな仕事ができるようになります。こうしたスキルは人の生活、テクノロジーの変遷に強い普遍的なものです。これからの時代PMスキルを身につけることは自らの価値を大きく高めることに役立ちます。このコースはそんなプロダクトマネージャーの世界に入っていくための入門編です。
このコースの対象受講者:
・テクノロジーを使ってクリエイティブなことをしたいけど、どんな職種を目指せばいいかよくわからない。
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KPIに特化したプロダクトマネジメント実践講座(曽根原さんの講座第2弾)
プロダクトマネジメント実践講座: AI・デジタルトランスフォーメーション時代に使いこなすKPI

講座内容:
様々なSaaSビジネスが台頭し、AIの活用やデジタルトランスフォーメーションという言葉を聞かない日はありません。こうした時代の中でプロダクトはどのように進化させるべきでしょうか?今回の講座ではKPIに焦点を当てて深掘りしていきます。なぜならKPIの設定のしかた一つでプロダクトは大きく成功もすることもあれば、全くインパクトがない状態に陥ることすらあります。それほどKPIを使った目標設定は成功を左右するものなのです。
KPIはこれまでなんとなくしか使ってきていない、どう活用していいかわからない、使ってきたけど自信がない、といった方に、テクノロジーの聖地シリコンバレーに在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役プロダクトマネージャーが具体的事例をもとに、世界の先端で使われるKPIの考え方と使い方を詳しく説明します。
このコースの対象受講者:
・KPIを体系的に理解して、正しく使いたい
・KPIを使っているけど、正しく使えているか自信がない
・新規事業開発において、収益以外の指標でどのように軌道にのっていることを計測するか知りたい
・エンジニアをしているがユーザーがどうプロダクトを使っているか気になる
・KPIは知っているけど、使ったことがない
・プロダクトマネジメントをする中でKPIを使っているが、世界の先端での使い方も知りたい
・現在プロダクトマネージャーである、プロダクトマネージャーとしてスキルアップしたい
・VCやCVC等に従事していてスタートアップのプロダクト力を評価したい
・SaaSプロダクトがどのように成長しているかを具体的に知りたい
プロダクトマネージャーのバイブルと言えばこの本


マーティ・ケーガンの著書「Inspired」は、彼の二十年に渡る製品開発の経験を凝縮したプロダクトマネジメントのバイブルである。世界的に急速に変化する情勢の中で、顧客を惹き付ける製品をいかに作り上げていくのかという命題に対し、マーティは非常に具体的な解法で答えている。
なぜ、ある製品は、ずば抜けた成功をもたらし、他の製品は平凡な結果しか得られないのか?
ユーザーを惹き付ける製品の開発は、価値が高く、使い勝手が良く、そして実現可能な製品を”見つける”ことから始まる。もし、それを発見できていないなら、何も開発する価値はないとマーティは言う。それを具体化するためには、多くの問題を解決しなければならない。
- どの製品の可能性を追い求めるべきか?
- 製品が成功するという証拠をどうやって得るか?
- 可能な限り無駄をそぎ落とした製品をどう設計するか?
- 社内の矛盾した要請をどうやってバランスさせるか?
- アジャイル手法をどうやって導入するか?
プロダクトマネジメントの専門家であるマーティは、これらの問題に答えるだけでなく、ハイテク業界で最も成功した企業で働いた経験から得られた教訓、テクニック、そしてベストな手法を数多く紹介している。成功した企業とそうでない企業に決定的な違いがある。
この本は、ソフトウェア業界向けに書かれたものではあるが、多くの知見は、ソフトウェア業界に限らず、多方面の業界にも通用する所が多い。特に、今後、世界的な競争にさらされ、大きな変化が予測される業界においては、ドッグイヤーに生きるソフトウェア業界での経験から学ぶものは少なくないはずだ。